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玉葱(タマネギ) – Veggiepedia

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玉葱(タマネギ) – Veggiepedia

玉葱(タマネギ) – Veggiepedia

分類:ヒガンバナ科ネギ属

名称:onion(英)、oignon(仏)、 タマネギ(日本)

現在、日本のみならず世界においても無くてはならない野菜の一つとしてのタマネギ。
根菜と言われていますが、正式には根ではなく葉が球形になった鱗茎(りんけい)です。
鱗茎とは地下茎の一種で、短い茎の周りに養分を貯えて多肉化した葉が重なり合い層状になった球形のことです。
タマネギの他、ニンニクやラッキョウ、ユリ、ヒガンバナなどにみられます。

もともとネギ類はユリ科に属していたのですが、APG植物分類体系では1990年代からネギ科に、そして2009年からはヒガンバナ科に分類されるようになりました。
ただし、野菜を研究している分野では、依然ユリ科としていることが多いです。

また野菜としての玉ねぎは多年草とされていますが、園芸上では一年草もしくは二年草として扱われています。

暑さに弱いのですが寒さには強く、また常温での長期保存が可能な上にさまざまな料理にも合うことから全国各地で栽培されています。
主な産地は北海道で全国の約60%を占めており、次いで佐賀、兵庫(主に淡路島)、愛知と続き、この4地域で日本のタマネギ生産量の約80%ほどが賄われています。
この4地域の栽培時期のタイミングがいい具合にずれていることから一年中リレー式で市場に流通できています。

日本で主に出回っている品種は、黄タマネギと言われるもので、辛味成分の多いタイプです。

歴史

タマネギの歴史は古く、約6千年前にはイランを中心とした中央アジアで栽培されていたと言われています。
紀元前3千年には古代エジプトに伝わって食用とされ、古代ギリシャや古代ローマでも栽培されるようになったようです。
古代エジプトでは、ピラミッドを建設する労働者に対し、大根やにんにくと一緒にタマネギが配給されていたという記録も残っています。

16世紀頃にはヨーロッパ全域に広まり、17世紀にヨーロッパ各地で栽培が開始されるとともに、アメリカへも伝わり、19世紀には中国へ渡ったとされています。

日本へは江戸時代に長崎に伝わって来たそうですが、当時は単に観賞用とされ、実際に食用として栽培が開始されたのは明治以降と言われています。
当初は一般家庭になかなか普及しなかったそうですが、コレラが流行した明治初期に「タマネギがコレラに効く」という噂が流れたことで急速に広まりました。
その後、日本の食文化が欧米化したこともあり、今では料理の食材のみにとどまらずトマトソースやデミグラスソースなどといった調味料の原材料としても欠かせない食材になっています。

種類

タマネギは大きく分けると辛いタイプと甘いタイプの2種に分類することができます。

辛いタイプのタマネギ

一般的に出回っている黄タマネギ、葉を食べる葉タマネギ、小さいサイズのペコロスなどがこのタイプです。

黄タマネギ

市場に出回っているタマネギがこの黄タマネギです。収穫後に干して表皮を乾燥させてから出荷されるため長期保存が可能です。
タマネギにはもともと辛味成分だけでなく甘味成分もしっかり含まれており、その甘さはイチゴやミニトマト並と言われています。
このため、加熱すると辛味成分が飛んで甘味成分が残るので甘く感じられるようになります。

黄タマネギのもととなる種はアメリカから「イエロー・グローブ・ダンバース」と「イエロー・ダンバース」の2品種が入ってきました。
このうち、春蒔き用の「イエロー・グローブ・ダンバース」をベースとして北海道札幌の地で栽培されたタマネギは「札幌黄」と呼ばれ、秋蒔き用の「イエロー・ダンバース」をベースとして大阪泉州の地で栽培されたタマネギは「泉州黃」と呼ばれています。

札幌黄系

「札幌黄」を元に品種改良したタマネギは、ほとんど北海道で栽培されており、主に以下のようなものがあります。

  • 極早生種
    • 北はやて2号 – 甘みが強い
  • 早生種
    • Dr.ピルシー – 辛味が少なく生食向き、病害に強い
  • 中早生種
    • パワーウルフ – 肥大がよく多収
  • 中生種
    • 北もみじ2000 – 色つやがよく貯蔵性の高い
  • 中晩生種
    • スーパー北もみじ – タマネギのスーパースターと言われ、病気に強く長期貯蔵に優れている
  • 晩生種
    • 玉灯り – 光沢があり玉揃いがよい
泉州黄系

「泉州黃」を元に品種改良されたタマネギは、北海道を除く全国で栽培されており、主に以下のようなものがあります。

  • 極早生種
    • アサヒ超極早生 – 肉厚で甘味が強くサラダ向け
  • 早生種
    • 早生ソニック – 病気に強く生食でも美味しい
  • 中生種
    • O・P黄 – 貯蔵性に優れ大玉
    • アトン – 耐病性に優れ大玉
    • ターボ – 病気に強く色艶が良い
  • 中晩生種
    • パワー – 中玉で長期貯蔵向け
  • 晩生種
    • ネオアース – 色つやがよく貯蔵性に優れている
    • ラッキー – 耐病性に優れ大玉

葉タマネギ

葉タマネギは品種の一つではなく、タマネギの玉が大きく膨らむ前の若い時期に収穫したものの総称です。
このため、さまざまな品種の葉タマネギが存在しています。
葉をつけたまま収穫しているので「葉タマネギ」と呼ばれ、1~3月の短い期間だけ市場に出回ります。

玉の部分は、甘味があり、新玉ねぎをさらにみずみずしくしたような感じなので、生のままサラダとして食すのに向いています。
また、葉の部分は、甘さがあって柔らかく、またネギ特有の香りを抑えた感じで食べやすいです。
ぬたやチヂミ、お味噌汁の具、すき焼きのネギとして、、、など、わけぎや九条ねぎと同じように使うことができます。

ペコロス

ペコロスは直径が約3~4cmの小さなタマネギのこと。
ミニサイズのタマネギなので、「プチオニオン」や「小玉ねぎ」とも呼ばれています。
特別な品種ではなく、通常のタマネギを栽培するのに比べ、より密集させて植えることで小さく育ったものです。
もともと小さい品種のものもあります。

以前は愛知県知多市が生産量のトップを占めていましたが、現在は北海道が1位になっています。
上下の部分のみカットしてそのまま使用できるので、旨味や甘味を逃さずに食べることができます。

オーブンで焼いてメインディッシュの付け合せにしたり、衣をつけてフライにしたり、シチューやカレーの具材にも最適です。またピクルスにしても美味しいです。

甘いタイプのタマネギ

生のままサラダでよく食べられている白タマネギや赤タマネギ(紫タマネギ)がこのタイプです。

白タマネギ

2~4月頃に市場に出回る極早生種のタマネギで、主に静岡県や愛知県で栽培されています。
「サラダタマネギ」や「サラダオニオン」とも呼ばれています。
ヨーロッパでは黄タマネギよりこちらの方が多く出回っています。
皮も中身も白いのが特徴です。

みずみずしくて柔らかく、生のままでもとても甘いのでサラダなど生食が向いています。
ただし、水分量が多いので日持ちはしません。

代表的な品種に、「ホワイトベアー」や「真白」などがあります。

赤タマネギ

外皮や中の皮が赤紫色のタマネギで「紫タマネギ」や「レッドオニオン」とも呼ばれています。
皮部分の赤い色はポリフェノールの一種であるアントシアニンによるもので、サラダにするととても彩りが美しいです。

白タマネギと同様、水分が多いため日持ちはしませんが、果肉が柔らかくて辛味が少ないので、生のままサラダで食すのに向いています。

代表的な品種に「アーリーレッド」や「湘南レッド」などがあります。

新玉ねぎ

2~4月頃に出回る極早生種のタマネギです。
ほとんどは白タマネギのことを示していますが、中には早生の黄タマネギもあります。
通常黄タマネギは収穫したあといったん干して表皮を乾燥させてから出荷されますが、収穫後すぐに出荷されるものが新玉ねぎとして分類されています。

白タマネギ、黄タマネギいずれも果肉は水分が多いために柔らかくて、辛味が少なく、甘味が引き立つため加熱するよりもサラダなどの生食に向いています。

その他

ヨーロッパ産の「エシャロット」などがあります。

エシャロットは、フランス料理やイタリア料理などでよく使用される香味野菜で、日本で一般的に出回っている「エシャレット」とは別物です。
日本ではあまり栽培されておらず、ほとんどがフランスやベルギーからの輸入ものです。
形状は小タマネギに似ていて薄い皮がありますが、中身は薄い紫色と白との層状になっています。

ちなみに、日本でよく見かける「エシャレット」は、らっきょうを生食用に栽培し若いうちに収穫したものです。
「根ラッキョウ」という名前では売れないだろうということから、オシャレな商品名として「エシャレット」という名前がつけられたそうです。

当時フランスのエシャロットは日本では知られていなかったため混乱はなかったのですが、今現在ではフランスのエシャロットと判断しにくく、また日本のエシャレットをエシャロットという名で販売しているところも出てきて紛らわしくなったため、本物のエシャロットの方が「ベルギーエシャロット」と呼ばれるようになりました。

栄養・食養

栄養

注目すべき成分「アリシン」

タマネギに含まれる成分アリシンは、硫化アリル(アリル化合物)の一種でタマネギ特有の刺激臭や辛味の素です。このアリシンにはさまざまな効能があります。

アリシンは血液サラサラ成分ともいわれ、血液が固まるのを抑制する効果があります。
さらに強い抗菌・抗カビ・殺菌作用もあるため、さまざまな病原菌から体を守ってくれます。
抗酸化作用も高く、さまざまな病気のもととなる活性酸素を抑えてくれることから、生活習慣病の予防する効果もあります。

ただし、アリシンは水溶性なので水に溶け出してしまう性質があります。また熱にも弱いため加熱すると成分が失われてしまいます。
辛味を残したいときにはカットした後水にさらさずにそのまま自然放置しておくことをおすすめします。

なお、切ってから15分程置くと加熱しても成分が壊れなくなるとも言われているので、加熱する場合も15分以上置いてから調理する方がいいかもしれません。

ポリフェノールの一種ケルセチン

ケルセチンは、ポリフェノールの一種でフラボノイドに分類されている黄色い色素の成分です。タマネギの皮が褐色なのはこのケルセチンによるものです。

ケルセチンは、血液をサラサラにする作用があり、活性酸素を除去して毛細血管などを強くしてくれるため、コレステロール値を下げる作用や、血管に関係するさまざまな生活習慣病の予防にも効果的だと言われています。

また抗炎症作用もあり、関節の痛みを和らげてくれる効果もあるそうです。

タマネギはケルセチンの含有量のが最も多く、100gに40mg含まれています。
さらに、たまねぎを半日~1日ほど天日干しにすることでケルセチンの含有量が4倍にも増えるとも言われています。
ケルセチンは特にタマネギの外皮に多く、中身の20~100倍もあるため、外皮を煮出してスープやお茶として飲用するといいでしょう。

外用としての利用法

咳でつらい時に

タマネギの皮をむいて半分にカットし、咳が止まらず眠れない人の枕元に置いておくことで咳が止まる効果があるそうです。

眠れない夜に

タマネギには安眠効果があり、タマネギを薄くスライスしたものを少量枕元においておくと、ぐっすり眠れるそうです。

タマネギあれこれ

なぜタマネギを切ると涙が出る?

タマネギを切ると目が痛くなって涙が出てきます。ひどいときには鼻水まで出てくることがあります。
大量のタマネギを調理する際にはとても厄介。

実はこれは玉ねぎに含まれる「硫化アリル」という成分が関係しているからです。硫化アリルはアリシンとも言われます。
これはタマネギだけでなく長ネギやニンニクなどにも含まれているもので、独特の強い香りの素です。
タマネギを切ると細胞が傷ついて壊れ、硫化アリルが気化して空気中に放たれます。これが目や鼻に入ることで目鼻が刺激され、涙や鼻水が出るのです。

涙を防ぐ方法

簡単に言えば、硫化アリルを目や鼻に入れないようにすればいいのでゴーグルやマスクを装着すると抑えられるわけですが、それ以外としては、、、

1:調理する前にタマネギを冷やす

硫化アリルは冷やされることで気化しにくくなるので、調理する前に十分に冷やしてから切るといいです。

2:換気扇を回すなどして風通しを良くする

空気をしっかり回すことで気化した硫化アリルを早く遠くへ追いやってしまうようにするといいようです。

3:切れ味のいい包丁で切る

切れ味のいい刃物を使用すると細胞が破壊されるのが抑えられ、硫化アリルが放出される量が減少するため、刺激を少なくすることができます。

その他、火の付いたコンロの脇で切る、電子レンジで加熱する、などといった方法もあるようなので、試してみてはいかがでしょうか?

タマネギを炒めると甘くなるのは?

タマネギは辛いという印象が強いのですが、実は辛味成分(アリシン)の他に甘味成分である糖類も多く含まれています。
この糖類は生の状態でも100g 当たり5~7gもあり、一般的なトマトよりも甘く、イチゴと同じ位あるそうです。
ただ、タマネギを切ったときに辛味成分アリシンが放出され、その刺激が強すぎて甘味に勝ってしまうので、生で食べたとき辛く感じるのです。

実はこの辛味成分アリシンは熱に弱いという性質があります。このため、加熱することによりアリシンが分解されて失われ、甘味成分だけが残り、また水分も蒸発していくことで甘味が凝縮されるので甘く感じるようになるのです。

さらにじっくりと加熱することでタマネギがあめ色になりますが、これは含まれている糖が変化してカラメルになることと、糖とアミノ酸が反応してメラノイジンという成分ができるためです。
これらの成分により色が褐色化するだけでなく、コクや旨味が増し、そして香りが芳醇になるのです。

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